「留学すると人が変わる」——そんな話を聞いたことはありませんか?
興味はあるけれど、本当にそこまで変わるものなのか、半信半疑の方も多いのではないでしょうか。
時間もお金もかかるのが留学です。英語力のほかに何が残るのか、行く前に知っておきたいところだと思います。
私は大学3年のときに1年間休学して、オーストラリアに語学留学をしました。
この記事では、留学前の私がどんな学生だったかから始めて、帰国して何年経っても消えなかった3つの変化と、逆に変わらなかったことまで、隠さずにお話しします。
先に言ってしまうと、肝心の英語力は、帰国後に錆びました。それでも消えなかった変化があるからこそ、「留学で人は変わるのか?」と聞かれたら、私は「変わる」と答えます。
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留学前の私:授業に出ず遊んでばかりで、自信もなかった

私は外国語学部に通っていながら、勉強はおろか授業にもほとんど出ず、遊んでばかりでした。英語の成績は下から数えた方が速く、計画的に勉強するタイプでもありませんでした。
大学3年生になって就職を意識し始めたとき、「これはやばい」と焦りました。英語を学ぶ学部にいるのに、英語ができない。そのせいで、自分に自信を持てるものが何もありませんでした。
とはいえ、「英語を勉強しよう」と本を買っても、続かない未来が見えていました。それなら、英語を使わないと生活できない環境に飛び込んでしまえばいい。
ついでに「”留学経験者”という肩書もつけてしまおう」という打算もありました。純粋な動機だけではなかった、というのが本音です。
そう考えて、大学を休学して1年間の語学留学に踏み切りました。そこから出発まで、わずか1か月です。そんな急な決断に、親がどう反応したかは、こちらの記事に書いています。
つまり留学前の私は、コツコツ勉強できない、自信もない学生でした。そんな私でも、留学で変わりました。ここからは、帰国後も残り続けている3つの変化を順番に紹介します。
変わったこと① 誰とでも話せるようになった

一つ目の変化は、初対面の人とも普通に話せるようになったことです。自分では、これが一番大きな変化だと感じています。
オーストラリアは、知らない人同士が気軽に話しかけ合う文化でした。最初は、話しかけられても固まってしまい、相槌と愛想笑いでやり過ごすことがよくありました。
それが少しずつ「これがここの普通なんだ」に変わり、知らない人に自分から話しかけることも増えていきました。
留学生活にも慣れてきた6ヶ月目を過ぎた頃には、知らない人に話しかけられても、普通に会話をするようになっていました。ただ、それがどれだけ大きな変化だったのか、自分でははっきりわかっていませんでした。
帰国後、友達と町にいたときの出来事です。知らない人に話しかけられて、「暑いねー」みたいな、何でもない雑談をしばらくしました。
その人が離れたあと、友達に聞かれました。
「あの人、何の知り合い?」
「さっき初めて会った人だよ」
そう答えると、友達はすごく驚きました。
「やり取り見てると、知り合いだと思ってた」
正直、私は友達の反応の方に驚きました。「そんなに驚く!?」と。自分としては、知らない人と普通にコミュニケーションを取っただけのつもりだったからです。
このとき実感したのは、変化は自分では気づかないうちに起きている、ということです。留学中に身についた感覚が、帰国後の日本でも自然に出ていました。誰とでも話せる感覚は、留学前の私にはなかったものです。
変わったこと② 「とりあえずやってみる」が身についた

二つ目の変化は、「とりあえずやってみる」という姿勢が身についたことです。
原点は、留学中のアルバイトでした。学校で仲良くなった友達から「うちで一緒に働かない?」と誘われたのが最初のきっかけです。そのときはまだ英語に自信がなくて、断るつもりでいました。
「英語できないのにアルバイトなんてできるわけない」と思っていたのに、実際にやってみたらなんとかなった。この経験が「やれば何とかなる」という自信になりました。
やり方も、働きながら見つけていきました。ピザのトッピングの名前すら分からない状態だったので、聞き取れた言葉をその場で復唱して「この言葉、どういう意味?」と同僚に聞いて覚える日々でした。
今思えば、「調べて、やってみて、やり方を模索する」の原型は、このアルバイトにありました。
そのときの体験は、こちらの記事に詳しく書いています。
「留学中にアルバイトをしてみた【オーストラリア1年の体験談】」
この姿勢は、帰国してからも残り続けています。
多くの人がやらないこと、新しいこと、初めてのことでも、まずやってみるようになりました。NISAで投資を始めたのも、AIを使うようになったのも、この流れです。
といっても、無計画に飛び込むわけではありません。調べて、やってみて、やり方を模索する。この順番はいつも同じです。
親や友達からは「変わったなー」と言われるようになりました。決まって、私が「やる前から悪いと決めつけないで、やってみてから判断すればいい」と言ったときです。
こういう言葉が自然に出てくること自体、留学前の自分からすると大きな変化です。
この「とりあえずやってみる」は、就職活動でも思わぬ形で役立ちました。休学や留年については、ほとんどの面接で聞かれました。
それでも評価されたのは英語力ではなく、留年してまで留学を決めて行動した事実の方でした。
そしてその行動力は、今の仕事の中でも役立っている感覚があります。就活で何を聞かれ、何が評価されたのかは、こちらの記事にまとめています。
「留学して就活で評価されたのは英語力じゃなかった話【体験談】」
変わったこと③ 考え方が広くなった

三つ目の変化は、考え方の幅が広くなったことです。
きっかけは、世界中から集まったクラスメートとの毎日でした。皆、文化が違えば考え方も違って、それが単純に面白かった。そんな日々の中で、自分の常識がみんなの常識ではないことを、頭ではなく体験として覚えていきました。
留学中にどんな場面で価値観を揺さぶられたかは、こちらの記事に書いています。
「留学中のカルチャーショック体験談【オーストラリアで変わったこと】」
この変化も、帰国して何年経っても残ったままです。
親や友達、会社の人たちと話していると、みんな無意識のうちに、自分のいる小さなコミュニティの共通事項を「当たり前」「それでしかありえない」という前提で話しているように感じる場面によく出会います。もちろん、留学前の私自身もそうでした。
そういうとき、私が違う角度から解釈や解決方法を話すと、驚かれることがよくあります。特別なつもりはないのに、なぜか同じような反応をされる——そんなことが何度もありました。
日本で同じ環境の人とだけ過ごしていると、視野が狭くなっていることに自分では気づきにくいと感じています。
留学の成果というと、英語力ばかりが注目されがちです。でも私にとっては、この視野の変化の方が長く効いている実感があります。
学校・会社・日本という小さなコミュニティだけで完結しない視野。これが、留学が私に残してくれた三つ目の変化です。
正直な話:英語力は錆びた。でもこの変化は消えなかった

ここまで3つの変化を書いてきましたが、最後に正直な話をします。肝心の英語力は、帰国後に錆びました。
帰国すると、英語を話す機会がいきなりゼロになります。私の場合、2〜3ヶ月で感覚がじわじわ落ちていきました。留学中に字幕なしで見ていた映画を見返して、聞き取れなくなっていることに焦った時期でもあります。
留学関連で一番の後悔は、このとき英語を話せる場所を見つけられなかったことです。当時の私は探し方が分からず、そのまま諦めてしまいました。錆び止めのためにやっていたことは、こちらの記事にまとめています。
「留学帰国後に英語力をキープするためにやったこと【体験談】」
ただ、錆びても消えてはいませんでした。数年後にスペインを旅行したとき、最初こそ感覚が鈍っていたものの、話すたびに少しずつ戻ってきて、必要な場面では英語がちゃんと使えました。このときの旅行の話は、こちらの記事に書いています。
「留学後にスペイン旅行したら英語がちゃんと通じた話【体験談】」
こうして振り返ると、英語力と内面の変化には、大きな違いがありました。
英語の維持には努力が必要でした。インプットをやったりやらなかったりの私では、錆び止めが精一杯でした。
一方で、この記事に書いた3つの変化は、維持しようと意識したことがないのに、何年経っても消えていません。誰とでも話せる感覚も、「とりあえずやってみる」姿勢も、考え方の幅も、生活の一部になったまま残り続けています。
スキルは錆びる。でも、ものの見方や行動の仕方は消えない。これが、留学から何年も経った今、私が実感していることです。
「留学の効果は一生モノ」と大きなことを言うつもりはありません。ただ、少なくとも私の場合、英語力より内面の変化の方が長持ちしました。
帰国後に英語力が落ちるのがこわくて留学をためらっている方には、この「英語は錆びても、変化は残る」という実感が、少しでも参考になればと思います。
変わらなかったことも書いておきます
一方で、留学しても変わらなかったところがあります。「全部変わった」と書ければ格好がつくのですが、実際はそうではありませんでした。
興味のあることにはとことん熱中しますが、それ以外にはからっきし無知です。そして、すごい面倒くさがりです。
留学前のカウンセリングでは、エージェントのカウンセラーに「2つの都市に住んでみては」と提案されたのに、「引っ越しが面倒」という理由でその場で断ったほどです。そのときの経緯は、こちらの記事にも書いています。
後になって、あのとき提案通りにしていたらと、今でも少し惜しく感じています。コツコツ勉強できない性格も、そのまま残っています。
留学は、人格をまるごと取り替えてくれるものではありませんでした。面倒くさがりは面倒くさがりのまま。
それでも、消えない変化は確かに残りました。だからこそ、変わったことと変わらなかったことの両方を並べたうえで、「留学に行ってよかった」と言い切れます。
まとめ
- 授業にも出ず自信もなかった私が、留学で「誰とでも話せる」「とりあえずやってみる」「考え方が広くなった」という3つの変化を手に入れた
- 英語力は帰国後に錆びたが、この3つの変化は何年経っても消えていない
- 留学で人格がまるごと変わったわけではないが、それでも留学に行ってよかったと言える
「そんな状態から留学して、実際どうなったのか」をもっと知りたい方は、留学1年間の全体をまとめたこちらの記事がおすすめです。
「自分も変わりたい」と思った方へ
この記事を読んで「自分も変わりたい」と感じた方に一つだけ伝えるなら、大きな一歩でなくていいので、「調べて、やってみる」から始めてみてください。調べるのが面倒で動けないくらいなら、とりあえず「やってみる」からでも構いません。考えているだけでは、変わるきっかけごと逃してしまいます。
私は帰国後、英語を話す場所を見つけられないまま、せっかくの英語を錆びさせました。これから変わろうとする方には、同じ回り道をしてほしくないと思っています。
英語なら、今日から場数を踏める方法があります。中でもネイティブキャンプは、多国籍の講師と教科書なしのフリートークができるので、留学のような「生きた英語」の場数を踏むのに向いています。留学前の場慣れにも、帰国後の錆び止めにも使えて、7日間の無料体験から始められます。![]()
